船酔いの治し方をグレートバリアリーフで試した結果


オーストラリアのグレートバリアリーフの入り口、
グリーン島へケアンズから行った時のこと。

船酔い対策は万全に、
そして気持ち悪くなった時の治し方も
改めて整理してから旅立った。

元々車にも酔うし、
最近は飛行機でも気分が悪くなることもある。

乗り物には弱い私が船旅をするとなれば、
準備は万全にしておきたいと思うのも当然のことだった。



ケアンズは自然豊かな場所への発信地でもあり、
グレートバリアリーフへの起点である他、
キュランダというアーティストが多く住む村からも近い。

初めてのオーストラリアでケアンズを選んだのは、
こうした場所を訪れたかったというのが理由だった。

しかし、グリーン島への道のりは平坦ではなかった。


環境保護のため、
許可を取った旅行会社のツアーでしか
グリーン島には上陸できないルールがある。

そのため、現地の旅行会社にツアーを手配してもらった。

と言っても、
私が依頼したのは往復の送迎のみで、
現地では完全に自由行動。

ケアンズの港までの行き帰りも各自なので、
ツアーというより移動手段として船を確保しただけ。


出向の段階では大きな問題はなさそうに見えたが、
徐々に風が強く、波が高くなってきた。

船がグラングランと大きく揺れだす。

それにしたがい、乗客の顔からも赤みが消え、
青くなっていく人が増えていった。

船酔い対策として酔い止めの薬は飲んでおいたし、
満腹でも空腹でもない状態を作っておいた。

朝食からは3時間以上たっていたし、
前日の睡眠もばっちり。

体調に不安はなかった。

もちろん窓のすぐ近くの波を見つめるのはほどほどにして、
意識的に遠くを眺めていた。


しかし、そんな対策も虚しく、船酔いは襲ってきた。

明らかに気持ち悪い。

もうグレートバリアリーフなんてどうでもいいので、
すぐにケアンズに帰りたい。

そんな気持ちを抱えながら、
船酔いの治し方を思い出してツボを押したり、
水を飲んだりしてもダメだった。

たしかにタクシーに乗っている時に
車酔いの治し方を実践しても劇的に改善したことがない。

船だけは別と考える方が無理があるだろう。


そして、ダメ押しのような出来事まで。

中国人団体客の一人が、
急に私の座っているテーブル席に来たと思ったら、
そこで嘔吐し始めた。

エチケット袋を使っていたので中身は見えないが、
なぜ嫌がらせのように人のところに来たのかは意味不明。

とにかく、それを見てますます船酔いがきつくなり、
もうグリーン島への興味など消えていた。


他にも乗客の何人かは嘔吐していたようで、
船内はぐったりした空気が流れていた。

日本語ができる添乗員というか、
付き添いの人もいて声をかけてもらったが、
船酔いの治し方を教えてもらっても意味がないだろうし、
耐えるしかなかった。

そう言えば、
手に職のない日本人が
オーストラリアでワーキングビザを取るには、
和食レストランか日本人客向けツアーガイドが
もっとも近道だと聞いたことがあった。

彼女もその口なのだろうかと
できるだけ関係ないことを考えながら、
どうにか島が見えてくるまで耐えた。

事前の船酔い対策も、
酔った後の治し方も通用せず、
最終的には必死にこらえるだけという原始的な根性論の世界に。


目当ての美しい島が見えて来た喜びよりも、
ようやく船酔いから解放されることが嬉しく、
多くの乗客と同じようにヨロヨロと立ち上がった。

観光客を多く載せたフェリーとは思えないほど、
覇気や生気の薄い船内だった(苦笑)。

ちなみに、甲板にのぼることは禁止されていたので、
移動中はずっと船内にいるしかなく、
50分の移動時間が2時間にも3時間にも感じられた。



とは言え、現金なもので、
いざグリーン島に上陸して5分もするとすっかり元気になり、
島の中を歩き回っていた。

苦労して来た甲斐があるだけの美しい海で、
これまで見てきた中でもベスト3に入る水の透明度だった。

ヨーロッパのアドリア海も美しかったが、
あの碧さとは違う澄んだ雰囲気がある。


帰りのフェリーは不安材料ではあったが、
丸一日の自由時間は十分に満足できた。

午後には船の底の部分がガラス張りになっている
グラスボートに乗り、
海中の魚を眺めるだけの余裕もできた。

到着時には、このグラスボートは辞退しようかと思ったが、
体調が回復するのは早かった。


そして、いよいよ帰りの時間がやって来た。

恐怖のフェリーだが、
不思議なことに行きとは違う船だった。

そして揺れはどうだったかというと、
風はやんで波も低くなっていた。

それはグリーン島にいても感じていたので、
上陸時はともかく、昼過ぎには楽観視していた。

案の定、帰りは船酔いすることもなく、
平穏な船旅でケアンズに戻ることができた。



船酔いと言えば、
香港のクルージングパーティーの時には
丸一日気持ち悪くなったり、
横になって回復したらバナナボートに乗ったりと、
いまいち全開では楽しめなかったことがある。

こうなると、小手先の治し方のレベルではなく、
根本的な対策が必要かもしれない。

つまり、三半規管の強化も含めた体質改善という意味で。

東洋医学の医師に聞いてきたところ、
肝臓系が弱いのが乗り物酔いの原因になっているという話で、
その肝臓や関連器官を強化するための
食事法、生活習慣、気功等のアドバイスももらった。

そのあたりをそろそろ実践するタイミングなのかもしれない。

来年はまたアドリア海に行き、
今度はクルージングを楽しみたいとも思っている。

ドブロブニクからヴェネツィアへの旅は美しいだろう。

しかし、それを実現させるには、
やはり船酔いをどうにかするのは必須。

この点は早めに対策を打ちたい。


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