現地に染まったさぞ特殊な生活をしているのだろうと
たまに誤解されることがあるが、
実際はそうでもない。
特に日本人が多く住んでいるエリアなら、
日本と大差ない暮らしをすることも可能。
例えば食事の面。
最初の海外生活となったマレーシア1年目においては、
コンドミニアムの徒歩圏内に
ローカルレストランしかなかった。
そのため、この1年だけは
やむをえずローカルレストラン中心の食事だった。
最初は麺類を中心に美味しく食べられたし、
日本を離れてこんな生活もいいかと思っていたが、
半年で完全に飽きた。
この時にはマレーシア料理だけではなく、
タイ料理・インドネシア料理、ベトナム料理、中華等もあり、
東南アジアのローカルフードをうんざりするほど食べた。
というより、実際うんざりした。
東南アジアの料理は
国が違っても根底に流れている味や匂いにどこか共通項があり、
その部分がダメになってしまった。
この1年目の反省から、
部屋選びの際には
和食レストラン等が徒歩圏内にあることを
条件として優先するようになった。
特にマレーシアはタクシーのトラブルが多い国なので、
2年目はタクシーを使わずに
歩いて和食レストランに行ける立地を再優先した。
結果、諸条件を満たすコンドミニアムが1つしかなく、
選択肢が極端に狭まってしまったがやむをえない。
マレーシアを離れた後、
フィリピンのマカティには日本人が多く住んでいることもあり、
基本的な和食メニュー以外も充実していた。
きりたんぽ、釜飯、味噌カツ、さんまのお造り、アジのなめろう等。
日本の地方の小さな街よりも選べる和食メニューは多く、
そのレベルも高かった。
こういった事情はバンコクや香港にも通じる。
当面日本に住みたいとは思わない反面、
食事に関しては和食が一番。
マレーシア料理は見たくもないし、
それ以上ににおいをかぎたくない。
マレーシアの屋台の前を通っただけで
食欲が消えて、胃の辺りがぐったりする。
フィリピンはマカティとセブに住んだが、
ハロハロ以外のフィリピン料理を食べたのは
両手で数えられる程度の回数。
タイも好きで頻繁に行くが、
辛さもパクチーもダメなので
やはりタイ料理はあまり好きではない。
アジアにいる時には、
擬似日本生活と言えるほどに食生活は和食中心。
そんな生活を送ってきた。
食以外の面に目を向けると、
海外に住んでいてもネットを通じて
日本の情報を得ることができる。
電子書籍や自炊業者を介して本も読める。
私は利用したことがないが、
日本のテレビ番組を数秒遅れで視聴できるサービスもあるし、
一部の新聞も取れる。
こうなってくると、
部分的にとは言え、かなり日本での暮らしに近い。
それでも海外での生活に魅力を感じるのは、
夏の蒸し暑さ(特に朝晩)や冬の寒さを避けられ、
スギ花粉に悩まされず、
周囲の会話等によって思考を乱されず、
(日本語だと無意識に意味が頭に入ってくる)
老いていく段階にある国の暗さがなく、
プールやジムがコンドミニアムに付いていることを含めた
数々のメリットがあるから。
海外に住んでいたいからと言って、
別に現地に染まった暮らしをしたいわけではないので、
前提にはよそ者としての意識がある。
平均的なマレーシア人やフィリピン人の暮らしを
忠実に再現しようと思ったこともない。
もっとも、現地に来ても
そんな暮らしをしている日本人は
ほとんどいないが。
日本人から見て安全で衛生的に安心できる暮らしは、
現地では平均とかけ離れている。
これまで住んできたコンドミニアムにしても、
外国人が危険やストレスを感じずに住めるところばかりなので、
現地での平均とは到底言えない。
現地に染まるでもなく、
かと言って日本でそのまま暮らすでもなく、
両方のいいとこ取りをしながら海外生活を送っている。
ちなみに、アジアを離れると
擬似日本生活を送るハードルはだいぶ上がる。
和食レストランは味が落ちて価格が上がるし、
日本の食材も手に入りづらい。
ただし、ヨーロッパを例に取ると、
東南アジアのローカルフードに比べて
あまり癖がないことが多い。
人間の味覚は幼少期に形成されるというが、
和食・洋食で育っていると
ヨーロッパの食事にはある程度土台がある。
逆に東南アジアのエスニック料理は
時々なら珍しい味として美味しくても、
日々の食事にはつらい。
最初は良くても、飽きが来てからが。
ビザなしで滞在できる90日の期限ギリギリまで
ヨーロッパにいる時でも、
現地の料理を食べていて飽きたことがない。
逆にヨーロッパで和食を食べると、
ハズレ感が大きすぎて後悔することがたびたび。
そのため、アジアにおいては食生活において擬似日本生活を、
ヨーロッパに行くと現地の食を優先している。
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