フィリピンは男女平等という意味では、意外にも下手な先進国よりもずっと進んでいるという事実がある。
新興国というとさまざまな面で法整備が出来ていなかったり、古くからの慣習が残っていて、悪しき風習がそのままに放置されているというイメージが強い。
実際にインドではカースト制が残っていたり、あるいは中東諸国であれば女性が蔑視されていたりといったことも少なくない。
それに対してフィリピンは真逆の方向があって、スイスの世界経済フォーラム(WEF)が発表した「男女格差報告2013年版」という資料を見てみると、世界の中でも男女平等の度合いが5位となっている。
ちなみにそれよりも上の4か国はすべて北欧の国で、東南アジアの中ではフィリピンが断トツの1位。
実際、グロリア・マカパガル・アロヨ元大統領も女性だし、1986年にはすでに女性のコラソン・アキノ大統領が誕生している。
政界においても完全に男女平等とは言わないにしても、国のトップに女性がつけるだけの下地が1980年代にはすでに構築されていたことになる。
家庭における力関係も、基本的には女性が引っ張っていることが多いとフィリピン人の知人が言う。
確かにマカティで暮らしていても、スーツ姿の人の姿は男性ばかりではなく、女性の数も多い。
若干男性の方が数が多いのではないかという印象はあるものの、少なくともそれが7対3とか8対2といった偏った比率ではなくて、せいぜい6対4とか、その程度の差なのではないかと思う。
私が住んでいるコンドミニアムのオーナーも女性で、結婚しているが彼女名義で購入したらしい。
その人はフェデラルランドというデベロッパーの会計部門のバイス・マネージャーで、自社物件を購入したということ。
フィリピンにおいて女性の社会進出が進んでいるというのは間違いない事実だし、男女平等の価値観が根付いている。
日本において、仕事をしたくないから専業主婦になりたい女性がいるように、社会進出が出来るということは、裏を返せば働かなければいけないということ。
男性が専業主夫になるハードルが高いように、やはり社会的な圧力は未だに存在しているので、働きたくない人にとっては簡単に働ける環境があるのは、ある意味で不幸でもある。
そういった意味でいうと、フィリピンが本当の意味ですべての人にとって理想というわけではないにしても、選択肢が増えるという意味では素晴らしいことに間違いない。
日本で考えても、ある程度の年齢になってから離婚した女性は、経済的に困窮する傾向にある。
そのために別れたくても別れられない現実があったり、あるいは子供の養育費を別れた夫から取らない限り生活がままならないとか、そういった問題も起きているので、その意味で言うとフィリピンはかなり良い国なのかもしれない。
ちなみに男女格差報告というのは、スイスの世界経済フォーラムが定めているもので、フィリピンの5位に対して、日本は136か国中の105位ということで、男女平等という視点において大きく水をあけられている。
実際に日本で男女の所得の平均値というのをとると、大きな違いが出ていることは数字を見れば明白なので、この評価については仕方がない。
ただ、その一方で女性が専業主婦になることによって、仕事の重圧から逃れているというメリットを得ているのも事実ではあるので、すべてにおいて男性が優位というわけでもない。
その辺はインドや一部の中東の諸国とはまた事情が違うところではある。
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