スコットランドの独立の可能性と通貨の問題


スコットランドの通貨が揺らいでいる。

現在のスターリング・ポンド(いわゆるイギリスのポンドと言われているもの)が今後は使えなくなるのではないか?

そんな懸念がまことしやかにささやかれるようになった。


スコットランドで独立に向けて住民投票が行われようとしている。

その関連で、今現在使っている通貨であるイギリスのポンドを、今後は使えなくなる可能性が出てきている。

というのも、イギリスのオズボーン財務相がエディンバラで演説をしたところによると、もしもスコットランドが独立するのであれば、その後ポンドの使用の継続を認めないという方針を発表したため、このような懸念が出ている。

こうなってくると、スコットランドが独自の通貨を擁立するのか、それともポンドに換わってユーロを使いはじめるのかといったことも考えなくてはいけないことになる。

もともとEUに含まれていながら、イギリスはユーロを使わずにポンドを使っているという特殊な国だし、それによって独自の経済対策というのを行うことができている。

ギリシャやスペインが経済破綻をしかけている原因の一端として、ユーロを使うことによって、国ごとに独自の通貨の発行とか、そういった経済対策をすることができず、自国に明らかに合致しないような政策を、EUのなかで歩調を合わせていくために強いられる部分があり、それが結果的に現在の経済の停滞、さらには高い失業率にもつながっている。

そういった意味でいうと、イギリスはEUの中でも有力な国でありながら、通貨を統一しないという特殊な立ち位置にたっていたが、スコットランドがどのような立ち位置に落ち着くのかというのはかなり興味深いところではある。

そうはいっても、イギリスの中でも存在感が大きいのはイングランドであって、スコットランドの経済の力というのは決して大きくはない。

ある意味、部外者としてはこれは一つの社会実験として捉えることができるのではないかと思う。

こういった社会的に見ても珍しい状況というのは、様々な部分で後世にむけて興味深いデータを残すことになる。

実際、西ドイツと東ドイツが統一されたときも、様々な面で社会学者たちが興味を持ってその際のデータを扱っている。

逆にいうと、こういった大規模な実験を意図的に行うことはできないので、このように特殊な環境がうまれたときに、そのときのデータを後々の統計として使うというのはこれまでも使われてきた一般的な手法。

スコットランドもそういった意味で巨大な実験場となる可能性を秘めている。

特に最近の経済状態は非常に流れが速いし、特に通貨というのは各国を素早く巡っていく方向性にある。

個人がFXで投資をするとかそういうレベルの話ではなくて、もはやヘッジファンドとか、投資銀行とか、そういったところが一瞬にして決済を行えるシステムというのも開発しているし、個人ではとても太刀打ちできないようなシステムをすでに確立していると聞く。

コンマ数秒で利ざやを抜く仕組みができているため、個人が頑張って反射神経を磨いても意味がない。


そういったことを考えてみると、スコットランドが通貨を変更した場合に、どのようなチャンスが生じて、逆にどのような問題がおきてくるかということは、今後それぞれの国で起こってくる通貨危機であるとか、そういったことを占う上でも非常に面白いテストケースになるだろう。


また、ブレグジット、つまりイギリスのEU離脱にあたってスコットランドは微妙な立ち位置にある。

EUとしてもスコットランドの独立やEU加入を認めるのかどうか、政治的な判断で揺れている部分も。

設立から何年たっても一枚岩になれないどころか、むしろイギリスという有力な国が離脱し、フランスやドイツ、オーストリア等も不穏な動きが続く中、EUがかつては拒否したスコットランド単独でのEU加入に対して、どんな立場を取るのか?

この点も見どころとなるだろう。



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