それぞれの街の住環境にどのような違いを感じたかを
今回はお伝えしようと思う。
なお、マニラは広大な都市だが、
マカティをはじめとした日本人(外国人)が
安心して暮らせるエリアが今回の対象となる。
ざっくりした特徴としては、
マニラは大都市で利便性の高い街。
セブ島は世界的なビーチリゾートがあり、
エリアによっては緑豊か。
どちらが上という話ではなく、性質が異なる。
それを前提にしたうえで、
今回はあえてこの2つの街を比較してみることにする。
■まずは治安について
フィリピンといえば危険なイメージがあるが、
マカティに一年住んでみて身の危険を感じたり、
ヒヤッとするようなことはなかった。
マレーシア在住時のように、
ノコギリを持った男が走ってきたり、
友人が強盗に襲われたりすることもなく、
日本の中でも風紀の悪い街よりも安心な印象。
夜でも安心して一人歩きができた。
ただし、これはマカティやグローバルシティの一部のみで、
危険なエリアの方が多いのは当然のこと。
あまり治安の良くないエリアに出かけた時は、
むやみに歩かずにタクシーで移動した方が安全。
セブについても同様で、
治安については不安を感じたことはない。
夜の繁華街エリアにおいては
ひったくり等が比較的多い模様だが、
外国人が住むようなエリアは安全と言える。
フィリピン暮らしが長い人に言わせると、
セブの方がより安全で、
ジプニーに乗るのも安心感があるということだった。
■移動手段
マニラには電車が通っているものの、
外国人が安心して乗れるものではない。
移住直後に一度だけ乗ってみたが、
ラッシュ時でもないのに中途半端に混み合っていて
スリの温床となっていた。
車両にしろ駅にしろ、お世辞にもきれいとは言えない。
バンコクのスカイトレインや地下鉄とはレベルが違う。
マニラ在住歴が10年以上の知人は、
たまに電車を使うらしいが、
必ず手ぶらで乗って財布・携帯電話は
前ポケットに入れ、
その上から軽く手を入れているらしい。
また、マニラにもセブにもジプニーがあるものの、
スリや強盗が発生することがある上、
慣れないと行き先がわかりづらく、
前の車の排気ガスも受けるので使い勝手は良くない。
そうなると、マニラでもセブでも、
タクシー移動が基本となる。
ラッシュ時の渋滞の程度、タクシーのつかまえやすさ、
タクシーの運転手からの料金交渉を考えると
セブの方がタクシーの使い勝手はいい。
なお、マニラもセブもタクシーはメーター制だが、
運転手がメーターにプラスαの料金を交渉してきたり、
行き先までの金額を一定額で提案してくることは多い。
周辺国と比べても
良心的な金額であることが通常なので、
その意味ではストレスが少ないのがフィリピンのいいところ。
ただし、マニラのニノイ・アキノ国際空港だけは例外で、
ターミナル間の移動で1,000ペソ以上要求された例も。
そもそもこの空港は各ターミナルが離れている上、
移動手段の無料バスも事実上定時運行がされておらず、
ターミナルをまたいでの乗り継ぎには不便と言える。
セブについては
そもそも空港の規模があまり大きくなく、
見た目も貧相ではあるものの、
複数のターミナルはないので
このような問題は起こる余地がない。
どちらの空港も、
市内に移動するのには基本的にタクシーを使うことになる。
■食事はやはりマニラ優位
マニラを代表するショッピングモールにグリーンベルトがある。
これはアヤラグループというデベロッパーが開発していて、
セブでトップと言えるショッピングモールの
アヤラセンターというモールも同様。
同じデベロッパーだけあって、雰囲気も似ている。
ただし、それぞれに入っているテナントを見ると、
明らかにグリーンベルトの方が質が上。
アヤラセンターに入っている店の大半は、
グリーンベルトならテナントとして店を開けない。
実際、グリーンベルトのすぐ近くにある
グロリエッタというワンランク格が落ちるモールに
出店している店がアヤラセンターには多い。
マニラとセブを代表するショッピングモールに
出店しているレストランを見ると、
明らかにグリーンベルトの方が質が高い。
ただし、セブもホテル併設のレストランや
ショッピングモール以外の店はレベルの高いところも多く、
著しくマニラに劣る印象はない。
何しろセブも世界的リゾートなので、
食に関しても充実しないはずがない。
レストランが集中するショッピングモールに限ると
マニラよりも明らかに見劣りするが、
それ以外の店も含めると大差はない。
とは言え、
やはり首都マニラがやや優勢という印象。
■住宅費は大差ない
セブの方がマニラより家賃が安いイメージがあるが、
実際の差は大きくない。
どちらの街も立地が重要なので
単純な比較はできないが、
同程度の利便性を確保するなら
コンドミニアムの賃料もセブが若干安い程度。
ただし、利便性をある程度犠牲にした場合、
賃料の下がり方が激しいのはセブ。
買い物や食事の利便性が低くても差し支えなく、
家賃を抑えたいならセブが有利。
便利な場所に住みたいなら、
家賃の面ではあまり差がないが、
バリエーションが多いのはマニラ。
セブで便利な場所は限られるので、
その点はマニラの方が有利となる。
ひとまず、今回はここまでで。
マニラとセブの比較については、
また気が向いたら何か書くかもしれない。
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