モンゴルの治安や物価水準、旅行の際の注意点

遊牧民と急速な経済発展、そして資源国として有名な
モンゴルの治安や物価はどうなっているのか?

旅行先として、そして移住先候補として、
今回は首都のウランバートルを中心に見ていきたい。

まず、国としての世界平和度指数は66位。

前後を見ると65位はジブチ、
67位はキューバとなっている。

順位的には全体の真ん中よりはやや上位程度。

日本から見ると、相当治安が悪いというのが
この数字からも見て取れる。

事実、モンゴルは犯罪件数が増える傾向にあり、
その傾向が特に顕著なのがウランバートル。

治安が悪化するのが大都市からというセオリーは、
この国においても例外なく適用されている。

日本人が移住する場合はもちろん、
旅行でモンゴルを訪れる場合にも
ウランバートルに立ち寄る人は多い。

となれば、首都の治安悪化は無視できない要素。

治安の悪化については、
地方都市のあるヘンティー県、バヤンウルギー県、
オルホン県、ゴビアルタイ県、ウブルハンガイ県、
バヤンホンゴル県等もこれに続く。

被害は外国人ばかりではなく、
現地のモンゴル人でも盗難にあうことは珍しくない。


ウランバートルのスリについて言えば、
人が集まる自由市場(ザハ)やノミンデパート、
チンギス・ハーン国際空港、メルクーリ市場、
ナラントール・マーケット等が危険。

ついでに言えば、
バスに乗っている時にスリに遭うケースも。

モンゴルも集団でのスリが多く、
注意をそらせつつ実行犯が財布やスマホを狙ってくる。

特に隣国の中国人への反感が強いため、
中国人と誤解されると余計に狙われるという話も。


地元の人の場合、家の鍵を盗まれた場合、
後日空き巣に遭うという事例も起きている。

複数犯でスリをしているということは、
盗む係の他に尾行する係も作れるということ。

空き巣だけでも十分迷惑だが、
居合わせてばったり遭遇したら
何をされるかわかったものではない。


また、治安悪化を象徴するように、強盗も増えており、
街中で集団に囲まれる手口の他、
タクシーで人気のない場所に連れて行かれ、
そこに仲間が待っているケースも。

マレーシアのクアラルンプールで
2台のタクシーに分乗した私の知人が
目の前で連れ去られかけたことがあったが、
同じようなことがウランバートルでも起きている。

このような手口はマニラでも耳にするもので、
アジア各国に広がっているらしい。


裏通りを歩かないのは当然の注意だが、
平和大通りやソウル通りで強盗が起きることもあり、
表通りであれば確実に安全といえるほど
モンゴルは安心できる環境ではない。

特に夜間の外出の場合は要注意。


ウランバートルのサンサルトンネルのあたりは、
昼間は特に問題がないものの、
深夜に近づいてくると歩いている人の層が大きく変わる。

ガラの悪い若者が増えるため、
夜は無防備に近づきたくはないエリア。


こうした治安面の問題の他、
交通事情も良いとは言えないのがモンゴル。

運転は荒く、日本人も死亡事故の被害者になっている。

交通事故は増加傾向にあり、
車優先であることを念頭に行動しないと危険。


また、モンゴルのタクシーは大部分が無免許の白タク。

8割以上は白タクとされる上、
認可を受けた正式なタクシーのほうが
メーターが早く回るようにいじってあって
かえってぼったくりがひどいと評判が悪い。

白タクの評判が良いというよりは、
正規のタクシーの評判が悪いと考えたほうがいいだろう。

白タクにメーターは付いていないので、
事前に相場を確認しておくか、
アプリのTaxidyooで調べておきたい。

また、お釣りが用意されていないことが多いので、
(釣り銭目的で運転手が嘘をついていることも含め)
細かいお金を準備しておくことは必須。


モンゴルで警察を呼ぶ場合の電話番号は、102。

消防は101、救急車は103、
日本大使館は11-320777が連絡先。


なお、ウランバートルは標高が1300メートルもある高山都市。

普段の感覚で行動していると、
酸素が薄いために思いの外疲れることがある。

観光にいそしむのはいいとしても、
体力には余裕を持たせて行動しておきたいところ。



モンゴルの物価は安い?

経済発展が進んでいるだけあって、
モンゴルでも物価は上昇中。

ウランバートルで白タクを使う場合、
1キロ850〜1,100トゥグルグが相場。

チンギスハーン空港から市内までなら、
片道およそ2万トゥグルグ。

交渉は面倒だが、タクシー代は物価の中でも安い。


ウランバートルのホテル代を調べてみると、
5つ星のShangri La Ulaanbaatar44,915円、
Kempinski Hotel Khan Palaceが11,747円。

4つ星のKhuvsgul Lake Hotelが7,820円、
Best Western Premier Tuushin Hotelが17,252円。

3.5つ星のSprings Hotel Ulaanbaatarが7,125円、
UB Suites Hotelが6,414円。

有名な日系のFlower Hotelはツインルームで11,994円。


ウランバートル以外に、
遊牧民の生活を体験するためにゲルに泊まりたい場合、
航空券込でカラコルム遺跡も含まれた6日のツアーで
125,000円のものが見つかった。

こちらは乗馬体験も含まれている。


現地ツアーでも、
3時間のテレルジ乗馬トレッキングが120ドル
6時間では150ドル。

ボグドハーン山日帰りトレッキングが60ドル。

モンゴルはウランバートルの市内よりも
他の地域に魅力があるとされる。

言語や交通の問題で地方に足を伸ばしづらい場合には、
こうしたツアーを利用するのも1つの手だろう。


観光の際の入場料を見てみると、
チンギスハーン騎馬像と複合施設が7200トゥグルグ、
国立民族歴史博物館が8000トゥグルグ、
ボグドハーン宮殿博物館が8000トゥグルグ、
テレルジ国立公園が3000トゥグルグ、
国立ホスタイ公園が12USドル。

オペラ劇場でバレエを鑑賞するハードルは低く、
3500〜8000トゥグルグ。



航空券代を1ヶ月分調べてみたら、
東京(成田)とウランバートルの往復の直行便が
54,220円から。

所要時間は行きは5時間30分、
帰りは4時間45分。

北京からウランバートルへ陸路で移動することも可能だが、
鉄道で30時間ほど、料金は約23,000円。

バスと列車の乗り継ぎだと5,000円程度に抑えられるが、
2泊かかってしまう。


市内の物価については、
カフェのカモミールティーが6400トゥグルク、
レストランのビールが5900トゥグルク。

スーパーでは1.5リットルの
ミネラルウォーターが1550トゥグルク、
0.5リットルのビールが1620トゥグルクだった。


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