一般的に、小切手の書き損じは二重線で該当箇所を消し、その近くにサインを書いて修正することができる。
日本であればサインではなく印鑑を押すことが多いが、海外だと基本的にサイン文化のところが多いので、押印の代わりにサインで済ませることが多い。
とはいえ、日本で小切手を使って支払いをしたり、あるいは受けたりすることもなく、一時期経理の仕事をしていたとはいえ、小切手文化とは全く無縁に生きてきた。
それはマレーシアでも同じことで、一度ウエスタンユニオンを経由して支払いを受けたことはあるものの、やはりここでも小切手と縁が深くなることはなかった。
状況が変わったのはフィリピンに移住してからで、この国は現金の持ち歩きを危険視されることもあり、小切手での支払いが文化として根強く残っている。
家賃の支払いにしても、小切手の1か月ごとに日付を変えておいて、予め12か月分を振り出すか、もしくは一括で支払うかの二者択一だった。
当初、マカティーに住む時には、HSBCフィリピンもBDO銀行も開く前だったので、仕方なく一括で現金支払いとなったが、これはこれで負担も大きいし、あまりいいものではない。
その後、セブで購入したプレビルドの不動産の支払いについてHSBCフィリピンの小切手を振り出して、予め先の分まで渡しておいたのだが、ここで問題が起きた。
小切手に関するルールの変更
発端はメールボックスに入っていた1通のメール。HSBCフィリピンからのいつも通りのごみメールかと思って無視しようとしたが、一応確認してみたところ、どうやら小切手についてレギュレーションを変更するということだった。
要約すると、これまでは修正した小切手であっても問題なく受け取ってきたが、今後はそういったことをやめるという話。
確認してみたところ、以前に振り出したコンドミニアムの支払いのための小切手の中にも書き損じがあり、これを二重線で修正したものがあったので、仲介会社に連絡してみたところ、銀行とデベロッパーのメガワールド社に確認を取ってみるということ。
そして、得られた回答としては、やはり新しいものを発行しなければいけないということだった。
小切手は書き慣れていないと意外と緊張するものだし、うっかり日付を書き忘れたり、金額の英数字の表記を間違ってしまったりもする。
そもそも、普段手書きで英語を書くことがまずないので、アルファベットを正確に記すのは思いのほか緊張する。
まして、すべて慣れない大文字でやろうとするとなおさら。
小切手を郵送することになった
結局、4枚の小切手を書くことになったのだが、これをセブからマニラの相手のオフィスに送らなければいけない。とりあえずセブのアヤラモールに行ってみたが、コンシェルジュで聞いてみたところ、郵便局は中に入っていないということ。
そして4階のMail and Moreいう店があるので、そこで確認してみてほしいと言われた。
ということで、そのMail and Moreに行ってみると、約2週間後にマニラに到着する便で、197ペソという話だった。
随分と遅い割には金額が大きくなると思いながらも、そのタイミングであれば支払いには間に合うし、他に送れる方法はないというのでそれを利用しようかと思ったが、小切手がないかと確認された。
封筒の中身を見せると、小切手は規約上送ることができないと言われ、シューマートまで行って別のサービスを使うように言われた。
結局この段階では、小切手を送ることができず、どうやらタクシーに乗ってどこかに行かなければいけない模様。
小切手も、こういった場面ではかなり不便。
いっそのこと4回の小切手の分を一括でまとめてネットで送金できるのであればそちらの方が早いし、銀行口座宛にまとめて送金しても問題ないか確認するか、あるいは、このまま小切手を送る方向でいくか、なかなかの悩みどころ。