これまで、本格的にダイビングをした経験がなくて、何かのきっかけでたまたまセブ島に来ることになったという場合であっても、この島やその近くの島の海を堪能するにはハードルが高すぎるということはない。
というのも、CEBU navi SAKURAやセブポット等のフリーペーパーを見るだけでも、いくつもダイビングツアーの情報は載っているし、現地まで来なくてもネット上で検索するだけでも、広告を含めて様々なサイトが出てくる。
セブ島の場合若干ややこしいのは、周辺の島へのアイランドホッピングも含め、かなりの選択肢があるということ。
例えば、カビラオ島であったり、バリカサグ島であったり、スミロン島であったり、ヒルトゥガン島であったり、選べる自由があるという幸せもあるが、逆にいえば選択肢が広がりすぎていて、かえって思考が停止するという罠もある。
アパレル関係の話で、服の色を20色も30色も増やすと、お客としてはどの色を選んでいいかわからなくなって、結局購入せずに帰ってしまうという話がある。
それと同じで、シンプルにセブの海に潜りたいと思っていたのに、次から次へといろいろな島が出てきてパニックになるという話も聞いたことがあるし、その気持ちはよくわかる。
それぞれに特徴があって、例えばカビラオ島の場合は、ソフトコーラルが魅力で、イソバナやウミウチワを見ることができる。
時にはバラクーダの群れと遭遇することもあり、さらに海の中以外にも情緒の豊かな灯台があったりして、それも見所になっている。
バリカサグ島はたくさんの魚の魚影を見ることができ、私もこの島のすぐ近くにアイランドホッピングに行った時には、インストラクターの人が素潜りでウミガメに触っていた。
スミロン島は、巨大なクマノミ城があり、他にもハナビラ、スパインチーク、ハマクマノミ、セジロ、カクレなどがいて、マダラトビエイが見られることもある。
ヒルトゥガン島には、ツバメウオが大勢泳いでいたり、ロウニンアジを見かけることもあるし、ハナダイも大勢いる。
これらの島以外にも、オスロブというセブの中でも中心部からだいぶ南の方に離れたところでは、ジンベエザメの餌付けに成功したスポットがあり、その点でも有名。
あまり事前知識がなくて、リサーチに費やす時間もないのであれば、最初からツアー会社に投げてしまうのも一つの手。
手元にあるフリーペーパーを見てみると、例えば、ブルーコーラルダイビングツアーズとか、エメラルドグリーンダイビングセンターとか、スコッティーズアクションスポーツネットワークとか、様々な会社が掲載されている。
遊覧飛行によってセブを空から眺めることができるセブトップという会社もあるし、アイランドセブトラベルアンドツアーズのように、ボホール島へのツアーの手配を初めとして、ダイビング以外の選択肢を提示してくれるところもある。
セブのホテルであればかなりの割合でダイビングやその他のツアーの仲介をしてくれるので、そういったところで申し込んでしまう手もある。
手数料を取られるので少々値は張るが、手間をかけないという意味では便利な選択肢ということになる。
完璧を期してプレッシャーに押し潰されそうとか、旅行の期日に間に合いそうにないという場合は、こういったところで妥協するのも、それはそれで一つの方法だろう。