あるシングルマザーの話


先日話をした人が、シングルマザーで息子を一人育てていて、子供がまだ5歳なので幼稚園に預けなくてはいけないが、いわゆる待機児童になってしまい、なかなか預かってもらえず、かといって仕事をしないと収入がないので生活が成り立たないという苦境に立たされていた。

その人は、一応夫から慰謝料と財産分与の話は受けていたものの、結局夫も収入が不安定で、思うようにお金を払うことができず、取り立てる気力もなくなって、自分で子供を育てていこうということに落ち着いたという話。

今の日本の社会が、シングルマザーに厳しい社会であることは、これまでも再三指摘されている。

その一方で、シングルファザーについては公的な支援も充実しておらず、そういった意味での男女の逆差別があるということも言われているが、どちらにしても片親で、なおかつ祖父母に子供を預けられないとなってくると、かなり仕事にも制約が出てくる。

まして保育園や幼稚園に入園させることもできないとなってしまうと、実質的にまともな職に就くことができなくなってしまう。

そのシングルマザーの方の話だと、パートをしながらも月に10万円弱の収入しか得られず、仕事中はひたすらお惣菜の揚げ物を揚げて、油が跳ねて火傷をして今の仕事に嫌気がさしても仕事を辞めるわけにもいかず、当面はそこで働いていく予定だという。


時給が上がったところで・・・

先日は自給が10円上がって喜んでいたが、月収にして換算してみると、せいぜい数千円にしかならず、実を言うとほとんど意味がないことがわかったとことを愚痴っていた。

確かにバイトやパートの時給の上昇は、雇用者側や上司からは恩着せがましく言われるものの、実際に計算してみると、一週間や一ヶ月何時間働くかということの兼ね合いで言うと、実は微々たるものだったりする。

それで喜べというのも無理な話だとは思うが、一応社会的な常識として、そこは嬉しそうな顔をしなければいけないことを、私も初めてのバイトの時に学んだことをなんとなく思いだした。

あの時は単純に経済的な影響を考えてほぼ意味がないと思ったので、そのままスルーするぐらいの感じで聞いていたが、その時に、上司に「もう少し嬉しそうな顔しろよ」と、言われたのがきっかけで、バイトであっても一応社会の一端として人間関係に気を使ったりしなければいけないことを意識するようになった。

話は脱線したが、先程のシングルマザーの方の話に戻ると、彼女としては子供の将来のことも考えて日本ではなくて、海外で教育を受けさせたいとか、食の安全にもこだわって子供が大きくなってから体の機能に問題がないように、最新の注意を払いたいという思いがある。

しかし、実際問題としては安さを基準に食べ物を買わざるを得なく、スーパーの余った惣菜を半額や円引きで購入したり、添加物が入っているとわかっている食品を購入したりせざるを得ない現状がある。

個人の自己責任と言ってしまえば確かにその通りではあるものの、シングルマザーになってから自分の道を切り開くのは決して簡単なことではないし、そもそも新しい仕事にチャレンジする時間を取ることも困難になる。

そういった意味で言うと、最低限の社会的なインフラは整えるべきだし、特に子供を育てる際の支援や、保育園や幼稚園の完備とか、そこら辺は先進国として最低限のセーフティーネットを張っておくべきではないかと改めて感じた。

特に離婚率の高くなっている昨今においては、両親が揃っている前提で子育てを考える事自体に、現実とのギャップを感じざるを得ない。

政治家や官僚の中枢がまだまだ団塊の世代なので、彼らの価値観で物事を考えがちなのはわかるが、実際の子供を持つ家庭の状況は待ったなしの状態なわけなので、そこら辺は一日も早く改善してほしい


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