次に滞在する場所として、どこか空気の良い場所が良いと思っているものの、東南アジアの中で探そうとしてもなかなか適切な候補が見当たらない。
元々きっかけとしてはシドニーやケアンズの空気が良かったので、非常に過ごしやすく、そういった場所がアジアにもないかと考えてみた。
基本的に東南アジアの首都は交通渋滞が酷いのと、車の排気ガスでとても空気が汚い。
さらに言うと、マレーシア第二の都市ジョホールバルや第三の都市イポーといった場所も、空気がとてもではないが綺麗ではなかった。
比較的のどかな場所としてタイのチェンマイという都市があるが、ここも調べてみると近年においては空気の汚れ方が酷く、とても綺麗な空気を思いっきり吸えるような場所ではないらしい。
そう考えてみると、ラオスのルアンパバーンという村は比較的交通量も少なかったし、そこまで空気が汚いとは思わなかった。
しかしながら、ここもトゥクトゥクのように排気ガスをガンガン排出しながらおかまいなしに走っている車もあり、特別綺麗というほどでもない。
ルアンパバーンも村の中心部付近にはそこまで緑があるわけでもないので、この点においても条件にぴったり合致するとは言えない。
また、交通の便が悪く、わざわざ首都まで行って、ビエンチャンからフライトを取るのか、もしくは12時間ほどかけてバスで移動するかという二択になってしまう。
このルアンパバーンという街はご飯がおいしく、欧米系の旅行者向けのレストランもいくつかあるので、食べることには事欠かない。
アジアの田舎は基本的に食事が合わないという問題があるので、この点においてルアンパバーンは強みを持っている。
しかしながら、出来ればもう少し緑が深い場所がないかということで考えてみると、どうしても日本以外では見当たらなかった。
もちろん、こういった場所はあるはずではあるものの、そこまでの絞り込みが大変であるとか、あるいは移動手段の確保が面倒だとか、そういった問題もある。
いくら空気の良いところに住めるからと言って、そこまで移動するのが大変なのでは台無しだし、悪路で車酔いしてしまうことも十分に考えられること。
こうして考えてみると、やはり車の排気ガス規制をしていない新興国に住むなら、ある程度大気汚染には目を瞑らなければいけないのではないかと最近では感じ始めた。
逆に言うと、そういった部分での規制がしっかりと出来ているカナダやオーストラリアといった国に、世界の中でも住みやすい都市の称号が与えられるのはやむを得ないことかもしれない。
残念ながら、東南アジアがそういった環境面にも配慮するようになって成果を出すまでは、10年以上かかると思う。
確実に5年後には大きな改善が見られない確信があるので、せいぜい早くても10年。
現実的に考えれば15年から20年くらいはかかるのではないかと予測している。
こう考えてみると、すべてをアジアに依存してしまうのは、その時点で非常にリスキーなライフプランで、根本的な部分から見直さなければいけないのかもしれない。
選択肢が一つしかないのは非常に危険な状態なので、より大局的な見地から選択肢を広げていきたい。