フィリピンの貧困問題に対する世界銀行の見解




1月14日に世界銀行が表明したところによると、フィリピンは持続的に経済成長を遂げているため、一世代の間に貧困を克服することが出来るだろうということだった。

2013年の10月から2014年の10月までの1年間で生み出された雇用は、100万人以上。

失業率も6%という水準まで下げることができたとされている。

ただし、世界銀行のこの数字が本当に正しいかというと、疑わしいという見解も根強い。

そもそもフィリピン人の場合、地方部を中心に無戸籍の人も多いとされ、土台となる統計上のデータが正確ではない。

実際の人口においても様々な説が飛び交い、昨年には正式に1億人を突破したと発表されたが、実際のフィリピンの人口は、1億1千万人とも1億2千万人とも言われている。

当然ながら母数が変わってしまうと、失業率も影響される。

とはいえ、失業率が下がっているのであれば、その傾向自体は歓迎されるべきものであろう。



貧困層にも光明が見え始めている

フィリピン人の中でも、経済的に最下層と言われているような約20%の人達に対しても、政府による現金給付の政策が講じられ、貧困層も経済発展の恩恵を受けている。

われわれ日本人から見ると、フィリピンには大勢貧しい人がいるし、それはマニラの郊外とか、あるいはセブのごく一部の中心部以外のエリアを見てみると、いとも簡単にわかること。

ただし、彼らが最貧困層かといういうと、決してそういうことではない。

スモーキー・マウンテンのような壮絶な環境のスラムとか、事実上ガードマンも兼任しているガイドがいない限り日本人観光客が踏み込めないような地域に住んでいる人たちも大勢いる。

フィリピンでは生活費が月に1万円の人もいるほど。

私は以前、マカティに1年以上住んでいたし、セブ島やパングラオ島に1ヶ月滞在したりしていたが、本当のスラム街に足を踏み入れたことはない。

今後もフィリピンに住むことは考えているし、再び移住をする機会はあるだろうが、おそらくそれでもスラムに足を踏み込む機会はないだろう。

それぐらいに特殊なエリアだし、そういったことは各種の映像を見ても、あるいはドキュメンタリー番組などを視聴しても理解できる通り。



発展の影響がどのように社会に浸透していくのか?

フィリピンの場合、新興国として経済発展を遂げながらも、官僚や役人の汚職、地震や台風といった自然災害によって、いまいち豊かさを享受しきれない部分もあった。

さらに言えば、富裕層が資産を増やしていきやすい税制が整備されているので、国家レベルで見た時に経済力がついてきても、それが貧困層にはなかなか行き渡らないという構造もあった。

それでも世界銀行は、今年も6.5%程度の成長を確固すると予想しているし、明るい未来を描いている。

そして貧困が解消されるのにかかる期間は1世代という、部外者から見ると短い期間の見通しを表明している。

もちろん当事者の立場に立てば、1世代というのは決して短い期間ではない。

何しろ自分たちの人生はどんどん進んでいくわけなので、次の世代が豊になるとしても、それで感情的に納得できるかといえばそうではないと思う。

とはいえ、ボロボロのあばら家に住んでいる人達が大勢いる国において、貧困層も含めて豊かになっていくのがどういうことなのか、道徳や倫理、社会正義できれいにコーティングされる前の現実を今後も見守りたいと思う。

ちなみに今現在、フィリピンの約1/4の人が年間に1290ドル、ペソベースにすると18935ペソ以下しか収入がないという。

どのようなプロセスを経ながらこういった状況が改善されていくのか、とても興味深い。


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