バンコクの朝食は、基本的に屋台で買ってきて、Oriental Residenceで食べるようにしている。
その方が健康にもいいし、自分で色々と選ぶことができる。
ホテルによってはもちろん朝食は付いている場合もあるものの、バンコクにおいては定番のビュッフェの朝食が付いていることより、立地条件がいいこととネット環境や部屋の広さに問題がないことをホテル選びに際して重視している。
そして、スクンビットの駅の近くにある屋台が並んでいるエリアで、その日の気分も含めて朝食を選ぶようにしているのだが、1か月半ぶりぐらいでバンコクに来て発見したのは、すでに赤飯を売っていた店がなくなってしまっていたこと。
親子と思われる2人組によって経営されていて、日によっては白米のご飯しかない場合もあったので、そういった時には朝に米を食べるのはやめて、焼き鳥等を食べていたが、この数日、毎日同じ場所を通っていてもその親子を見かけることはないし、代わりに赤飯を売っているような店もない。
ということで、ここのところ、朝食は主食を抜きにして、基本的に、焼き鳥のレバーであるとか、あとはニラを炒めたものとか、きのこを煮込んだもの、あるいはカットフルーツのパイナップルやパパイヤを食べるのがルーティーンになっている。
別に朝から主食を食べなくてもいいとは思っているので、それ自体は栄養的に問題はないものの、赤飯はかなり楽しみにしていたし、日本と同じようなもち米を使っているので、非常に美味しかった。
さらに言うと、レバーはほとんど毎日のように朝食として食べているが、レバーとの相性ももち米はよかったので、その意味でも残念。
もちろんバンコク中を探せば他にも赤飯を売っている店はたくさんあるものの、朝からわざわざ電車に乗って通勤ラッシュにもまれてまでどこかに移動しようとは思わないし、結局徒歩圏内で販売している店となると、以前に通っていた店ぐらいしかない。
そう考えてみると、一つの店が閉まっただけであっても、その影響は決して小さなものではなく、かなり残念な思いがした。
一連のクーデターの影響で営業を辞めたのか、それとも単なる偶然なのかはわからないが、私にとっては心残りな結果となってしまった。
バンコクの屋台というと、他の国と同じようにやはり揚げ物を売っている店が多い。
利益率が高いし、作るのが簡単ということで、ビジネス的に考えた場合に鉄板なのはよくわかる。
しかしながら健康のことを考えると、あまり揚げ物はよくないし、それに比べて赤飯を売っているようなお店は好きだったのだが、しばらく見ない間にいなくなってしまったことを通じて、諸行無常がこんなところにも働いていることを感じることになってしまった。
久しぶりの国で遭遇する残念な閉店
以前によく行っていた店がなくなっているということは、他の町を再び訪れた場合にもちょくちょくあるし、マレーシアに住んでいたころに至っては、ほんの2週間ほどラオスやマカオに旅行に行っている場合に、毎日のように行っていたカフェがつぶれていたことがある。このカフェは経営がうまくいかなくて倒産したわけではなくて、元々開店から5年経った段階で閉めるというよくわからない取り決めをしていたらしい。
あらかじめ決まっていたのであれば教えてくれても良さそうなものだが、向こうとしてももっと直前になってから言おうと思っていたのかもしれない。
こういったことがある度に、いつ店が閉店してもいいように、その瞬間を大事にしなければいけないと思わされるものの、毎日緊張感を持ち、気を張って暮らすのも難しいので、決意とそれをつい忘れてしまうことを繰り返している。