フィラデルフィア美術館を後にしても、雨は止んでいなかった。
せっかくなので、その足でロダン美術館に行くことにした。
このあたり一帯は、町並みがきれいに整備されていて、遊歩道も綺麗に整えられている。
フィラデルフィア美術館に向かって右手には大きなマンションも建っていて、そこまで豪華というわけではないものの、おそらく千人規模で人が住んでいるであろう規模には驚いた。
決して縦に長いわけではなくて、おそらく高さは25メートルぐらいで、それよりも横に広い。
日本で言う集合住宅のようなイメージではあるものの、それにしては団地のような造りではなくて、かなり綺麗に作られていた。
ロダン美術館へ
ロダン美術館に到着すると、庭園に考える人の模型をはじめとして、複数の彫刻が置いてあった。考える人の模型だけを見て帰る人もいるという話だったし、中が広くないことは、建物の外観からも窺えたが、せっかくなので入ってみることにした。
ちなみにロダン美術館は、自分の好きな金額を払って入ることができるが、一応向こうからは10ドルが提案されている。
ロンドンのナショナルギャラリーのように募金箱がただ単に置かれているだけではなくて、入口の所にはスタッフがいて、その人に自分の好きな金額を寄付して、その代わりにチケットをもらう仕組みになっているので、おそらくはほとんどの人が向こうの推奨する金額か、それに近い額を支払っているのではないかという風に感じる。
フィラデルフィア美術館のチケットがロダン美術館のチケットも兼ねていたので、今回はそれを使うことにした。
■ロダン美術館の基本情報
住所:2151 Benjamin Franklin Pkwy, Philadelphia, PA 19130
電話番号:+12157638100
彫刻を楽しむ才能
有名な地獄の門や、考える人などの作品がいくつかあったが、正直なところ、これまでいくつかの美術館で彫刻を見てきたものの、心を動かされたことがない。今回は有名なロダンの作品が集まっているということで、どのような心理的な変化が起こるか期待していたが、残念ながらどれも退屈な感じがした。
私には決定的に彫刻を楽しむということについての才能がないのかもしれないし、そもそもある程度の前提知識がないと彫刻はあまり楽しめないものなのかもしれない。
外が雨だったこともあって、ソファーに座ってゆっくりと彫刻を眺めていたが、結局最後までいまいち何が良いのか分からないままで、閉館時間の5時が近づいてきたので出ることにした。
そのままバーンズコレクションも見に行こうと思ったが、もうすでに日も暮れてきていたし、翌日に回すことにして、とりあえずバーンズコレクションの場所だけ確認しておくことにした。
行きも同じ道を通りかかったはずだが見つかっていなかったので気になっていたが、実はロダン美術館の道を挟んだ向かい側にあることがわかって一安心し、この日はホテルの近くにあるショッピングモールに行くことにした。
そこで現地の物価調査の後、Geno's Steaksでフィラデルフィア名物というチーズステーキのサンドイッチとバドワイザーを注文してこの日を締め、The Warwick Hotelに戻った。
フィラデルフィアはニューヨークのように華やかではないものの、それなりに居心地がよく、やってきてからかなり快適に暮らすことができている。