
世界有数の美しい都市バンクーバーから14時間のフライトを経てマニラに入り、ニノイ・アキノ国際空港のターミナルを移動して、さらにそこから1時間半ほど飛行機で飛んで、移動疲れで多少へろへろになりながら、ようやくセブに到着した。
バンクーバーと街の印象が全く違うので、1年間フィリピンに住んだ私でもかなり驚くところがあった。
バンクーバーは世界一住みやすい都市に選出されるぐらいに、インフラや自然環境が整っている。
実際にThe Sutton Place Hotelに宿泊し、何日か滞在してみて、この町であれば質の高い生活を送れることを実感した。
スタンレーパークのような自然があるだけではなくて、町をぐるっと囲む形で彼方には山が見えているし、ノースバンクーバーに行けば、豊かな自然の中を散策することもできる。
カナダとフィリピンの落差に愕然とする
マニラのニノイ・アキノ国際空港に到着して真っ先に感じたのは、排気ガスで空気が悪いということ。マニラ空港にはターミナル1から4まであって、今回は国際便のターミナル2に到着して、そこからターミナル3に移動する必要があった。
歩ける距離ではないので、シャトルバスを使うことになる。
ターミナル2からターミナル4への移動は、50分おきにバスが来ることになっていて、一応時刻表が出てはいるものの、フィリピンらしく時間はあてにならない。
フィリピン人の知人曰く、乗客が集まるまで出発しないという話もあったが、今回乗ったシャトルバスは16人ほど乗ることができるもので、実際は3人しか乗っていない状態でスタートをした。
早朝の出発だったので、そういったことも関係していたのかもしれない。
とはいえ、時刻表から15分以上遅れての出発となり、そこら辺の時間のルーズさもフィリピンに戻ってきた懐かしさと、うんざりする気持ちの両方を感じた。
マニラの空港で空気の悪さという部分で辟易とした気分になりながらも、まずはセブに飛んだ。
空港のクオリティからして、バンクーバーとマニラやセブではだいぶ差がある。
特にセブの空港は、かなり簡素で残念なものがある。
トイレも綺麗とは口が裂けても言えない。
空港からタクシーに乗って、マクタン島からセブシティのITパーク近くまで移動した。
今回泊まるウォーターフロントホテルがITパークの外れにあるので、そこを拠点に動くことになるが、とにかく動線が粗雑で未整備。
ホテルのすぐ近くには4車線の道路が通っているが、信号や歩道橋がなく、車やバイクがひっきりなしに通っているので、道を渡ることが非常に困難。
それでいてなぜか、誰も守らない横断歩道の白線だけ引いてあるというずさんで謎な管理。
結局のところ、やってくる車を手で制してローカルな人は渡っているが、二つの車線の間に路側帯があるわけでもなく、ただ一本の白線が引かれているだけなので、いつどちらからやってきた車にひかれてもおかしくない状況。
まさに混沌とした状態で、バンクーバーでは考えられない状態がセブでは日常化している。
こういった町で暮らすのであれば、ただ単にITパークの近くとか、アヤラモールのそばとか、そういった漠然とした条件だけではなくて、実際に生活の動線をどのように引くことができるかを意識して住居選びをしないと大変なことになる。
今泊まっているホテルも、建物やホテルのスタッフの対応には全く不満はないものの、出掛けるときにはこの道を渡る時にストレスになるため、別のホテルに移ることを考えている。