
ホーチミンの日本人街といえばレタントン通りが有名だが、それ以外のエリアであっても、1区等であれば普通に和食レストランをみかけることがある。
ドンコイ通りのあたりを歩いているときにも和食レストランを発見したし、良さげな店から明らかに外れと予想されるような店まで玉石混交という感はあるものの、どうもホーチミン市内にある和食レストランの評判はいまいち高くない模様。
元々今回ホーチミンに来る前に約一カ月バンコクに滞在していたこともあり、個人的には日本食は十分にチャージした状態で来ていた。
むしろ初めてやってきたベトナムの料理や、ブイビエン通りの欧米人向けのバーをまわるほうが楽しくて、結局和食レストランに行く機会はなかった。
もしも私が今後ホーチミンに移住して生活することを考えているのであれば、また違った行動をとっていたのだと思うが、この街に住むことはなさそうなので、そのあたりのデータを取る必要がなかったことも理由のひとつ。
今回のベトナム訪問に関しては珍しく観光旅行としての側面が強く、住環境としての視察はあまり目的に入っていなかった。
ホーチミンは事前に予想していたよりは面白い街という印象があるものの、住まいを構えたいとは全く思わず、その点においては東南アジアの主要都市の大部分がそうであるように、やはりバンコクの二軍という印象はぬぐえなかった。
そんなわけでレタントン通りまで行くこともなく、すぐ近くのビンコムセンターとか、そこら辺までのニアミスはあったものの、結局レタントン通りを開拓することはなかった。
なにしろ朝食を除けば昼と夜しか食事の機会はなく、レタントン通りに行ったとしても食べられる和食の回数はたかが知れており、レタントン通りを堪能したり、あるいはそこを評価したりするだけの時間は取れなかった。
これまで各国で日本人街に行ってみて、いまいちだったジャカルタのブロックMもあれば、マニラ在住時にお世話になったマカティのリトル東京、さらにバンコクではトンローやプロンポン、そしてそこから少し離れるがタニヤ通りのあたりが事実上の日本人街に近い位置付けとなり、この辺りも非常に重宝している。
ホーチミンに関しては、鮨人や春夏冬、東京デリ、とみだやといった店が気になっていたのだが、結局どこも行かずじまい。
しかしながら、行き先の日本人街をすべて開拓していくのは不毛な話だし、それなりに店をまわって、そのエリアの質を判断するということになると、一日二食をフルに活用したって一週間くらいでは足りない。
そう考えてみると、あえてホーチミンで和食レストラン巡りをする気も起きず、むしろバーやベトナム料理や、時にはバインミーというフランスパンにペーストや香味野菜、ハム等を挟んだものを食べたりしていた。
生春巻きはベトナムで食べてもイマイチという感じだったが、バインミーはパクチー抜きというのをしっかりオーダーするときに忘れずに伝えればとても美味。
そもそもベトナムはフランスに占領されていた時期があるだけにフランスパンのレベルが高く、この辺りはマレーシアやフィリピンとは明らかに一線を画している印象を受けた。
サイゴンビールや333ビールはいまいちだったものの、食事に関してはベトナム料理もそれ以外の国の料理も含め、かなりおいしいというのがホーチミンでの感想。