自宅を出たのが朝の4時過ぎであったこともあり、セブ国際空港までは無人の街を滑り抜けるように道がガラガラで、普段の渋滞の影は微塵も無い。
他の車さえなければ、ここまでスイスイ進むほど道が整備されているのかと驚かされるほどで、結局家を出てから20分ほどで到着し、料金もわずかに180ペソだった。
普段からこうならタクシーでの移動も楽なのだが、渋滞に嵌まるとこの距離で1時間半とか、下手をしたらそれ以上にかかることもあるのが困りどころ。
そして相変わらず垢抜けないどころか、本当に国際空港なのか疑いたくなってしまうセブの空港を出て、飛行機から見下ろすセブシティーやマクタン島はそれなりにビルも立ち並んでいて、特にセブシティはそこそこに都会としての感じも出ていた。
マクタン島のホテルから夜に対岸から眺めるセブシティの町は、それなりに高層ビルの立ち並ぶ夜景だったし、そこそこに発展している場所という印象を最近は持っていた。
しかし、それも香港に到着してあっけなく崩れ去った。
香港の発展ぶり
約1年ぶりとなる香港は相変わらず新旧の建物が入り乱れ、高層ビルがデフォルトになっている。今回は街中まで香港エクスプレスではなくてバスで移動した。
ホテルの位置が尖沙咀と佐敦の間ぐらいで土地勘もある場所だったので、バスのほうが手っ取り早く移動できたため、その道中乱立している高層ビルを眺めていると、明らかにセブシティよりも香港のほうが人口密度やビルの密集度が高いのは一目瞭然で、みっちりと建物が立ち並んでいる。
そして、クーロン島のネイザンロード周辺にいたっては、商業主義を地で行くような煌びやかでギラギラしたネオンが輝いており、こういった雰囲気はセブシティにはそもそも存在しない。
ある意味、猥雑さと高級感と胡散臭さが混ざっているのが香港の特徴で、洗練されている部分もある反面で、いまだにインド人がネイザンロードでも暗躍しているし、「時計、偽物」といった言葉で声をかけられたりもする。
さすがにここまで人口が密集していると歩きづらいし、喫煙者も少なくないので町を歩いていてタバコ臭く、受動喫煙を避けられない部分もあるので、そういった部分では考え物だが、セブシティとは違い、歩道が整備されているので、そういった部分での歩きやすさはある。
さらに地下鉄やトラムも整備されていて移動は簡単である。
何しろ香港は狭い土地にこれだけの公共交通機関を作っているので、その点に関してはセブ在住者としてはうらやましい限り。
そして、今回は友人の社長やクラブメンバーたちと合流する予定もあったので、店を探すために尖沙咀の近くにあるハーバーシティ付近のレストランを訪れたり、その翌日にはクルージングに出たりと街を歩き回っていた。
さらに言えば髭剃りを買いたくてモンコックに行ったりもしていたが、空が狭いというのがどういったことか、というのが良くわかる体験だった。
香港を訪れることは初めてではないどころか、もう何度来ているかよくわからないが、やはりしばらく時間が空くと感覚はだいぶずれてくる。
そういった意味でも、この待ちは定点観測しておきたい場所のひとつとなっている。