チェンマイのMAYAモールからチェンマイ大学へは、1時間おきにフリーシャトルバスが出ていると言う看板が立っていた。
そしてチェンマイ大学がどこにあるのかと思って調べてみると、東側に入った街の中心部ではなく、反対に山の方に行った西側にあるらしい。
チェンマイの西側にある山脈を眺めると、毎日夕食に出かける際に何か問いかけられているような気分になる。
今日という一日を十分にやりきったのか?悔いは残っていないのか?
そんなことを確認されているような気分になる。
これは別にプレッシャーをかけらているような嫌な気持ちではなくて、むしろ雄大な自然に応援されているような気持ちになれる。
そして、この山々に一本道が続いているので思わず進んで行きたくなるが、そこは最高気温が日々30度を上回るチェンマイの気候。
そんな気持ちをくじくには十分すぎるほどの日差しと暑さが待っている。
そんな中、今日はMAYAモールのMKでタイスキを食べた後、バスの出発にちょうどいい時間になった。
もしかすると既に出発してしまったかもしれないと思いつつ、1時半に出発のシャトルバスに乗れないか見に行ってみることにした。
ダメだったらそのままホテルに戻って、いつも通り昼寝をすればいい。
もし間に合えば、ひとまずチェンマイ大学と、いつもよりももっと近くで見る山々を目の当たりにして、それからの予定を決めればいい。
そんな気持ちでGround floorまで降りて、入り口のところにいるドアマンに聞いてみると、すでにシャトルバスは到着していた。
シャトルバスが目の前に
とはいってもシャトルバスの看板があるとこではなく、少しずれた場所にソンテウが止まっていて、それがチェンマイ大学行きのシャトルバスということだった。私が到着したのが1時27分。
予定通りいけば、わずか3分前ということだが、実際には出発時刻が10分ほど遅れ、ソンテウの中もかなりの暑さだった。
小柄で小太りで短髪の女子プロレスラーを一回り縮小したような女性がやって来て、何事か話かけてきたのだが何を言われているのか全くわからない。
どうもタイ語か中国語で話しかけてきていたらしく、最終的には日本人かと聞かれた。
その後、学生か旅行者と聞かれたので、旅行者と答えると納得して運転席に移動していった。
学生しか使えないのかと一瞬思ったが、そういうわけではなかったらしい。
その後、ソンテウことフリーシャトルバスはまっすぐ大通りを突き進んでいくのではなく、細い道を巧みにすり抜けていった。
そのほうが大きな交差点をUターンするよりも効率的なのだろう。
途中川沿いを走ってチェンマイ大学の門をくぐり自然豊かなエリアを越えて停車したのだが、山脈はいまいち近づいていない。
そしてあたりにはカフェもなく、少し歩いてみたがバスケットコートがあるぐらいで、特に見るべきものもなさそう。
ということで到着早々だが、再びシャトルバスでMAYAモールに戻ることにした。
途中で停車して、運転手が降りてきたのだが、何事かと思っていたら、「すぐそこに電気自動車のステーションがあり、チェンマイ大学をぐるぐる回っている」と教えてくれた。
ぱっと見はとっつきづらそうな人だが、実は親切で優しい人な気がする。
確かに電気自動車が走っていて、遊園地のアトラクションのような見た目でもあるので、チェンマイ大学の学生専用なのか旅行者でも使っていいのかわからなかったが、どうやら問題なかったらしい。
ただし、ここまでで十分に暑さにやられていて、熱中症とまでは言わないが早く涼みに行きたい気分になっていた。
そんなわけで電気自動車での観光は辞退して、乗り合わせた学生たちと一緒にMAYAモールまで送ってもらうことにした。
結局チェンマイ大学のメインとなる校舎とか、キャンパスの雰囲気を味わうこともなく、山々を身近に感じることもできず、なんだかイマイチな旅路ではあったが、運転手の女性の人柄には癒された。