日本にいる間と海外生活を始めてからでは、手に入る薬や食材が違ってきているし、ホテル暮らしをしている時期なのか、あるいはコンドミニアムを借りて住んでいるのかによっても、行えることの範囲は違ってくる。
そんな生活の中で、私には世界のどこにいても実行できる風邪の初期症状への対策がある。
それは単純に食べる量を減らす、もしくは食事を一食か二食抜くということ。
実家にいるときには食欲がなくてもなにか口にして栄養をとったほうがいいと進められていたし、おそらく子供のころはそのように育てられた人が多いのではないかと思う。
しかしながら現代人、特に大人の場合に限っていえば、健康に問題を与えているのは過食のほうである。
さらにいえば、質の悪い食べ物から保存料や添加物を取り入れることで、消化が悪く胃腸に負担をかけるといった弊害もあり、食べ物の質・量ともに問題を抱えているが、単純な話、胃腸を休めて胃熱や肝熱をとるために食べないというのが手っ取り早い手段になる。
のどが痛いときに長ネギを巻くとか、薬や漢方薬等を飲むということになると、それらを入手できないと困るし、世界のどこにいるかによって事情が相当に左右されてしまうが、単純に食べないというのは居住国に関わらずできる手っ取り早い対策。
一日や二日食べなくても栄養不足になるようなことはないし、むしろ普段取り過ぎているカロリーを減らし、さらにいえば胃腸や肝臓等を休めるという意味では、水分だけ摂るようにしてプチ断食をしてみるのはなかなか悪くない方法。
もともとは風邪でお腹がやられてしまい、激しい腹痛が訪れるとともに、胃腸が完全に停止したような感覚を受けたときに食べるのを止めてみたところ、特に問題が起こらなかったことを端緒にしてこのような習慣が根付いた。
最近は頭痛や腹痛で食欲が落ちてきたときには、素直にそのまま食べるのをやめている。
それでなにか問題が起きたかというと特にそんなことはなく、むしろ風邪から立ち直るための時間が短縮できている。
これは初期症状のうちでもできるし、あるいはある程度風邪が進行して症状が酷くなってからでもできる対策。
これ以外にも肌寒い国に行っていて風邪の初期症状として寒気やちょっとした熱っぽさを抱えたときには足湯をしてみるとか、シャワーで温水をまずはふくらはぎのあたりにあてて、そのあと冷水を同じ場所に当てるというセットを7回ほど繰り返すことで冷えを取ることも時折行なっている。
頭寒足熱という言葉がある通り、熱は足元から上に上ってくるものなので、足を温めておけばそこから全身を巡り熱が上ってくる。
その過程で血流やリンパ等も流れることになるので、頭を温めるよりも足元を温めるほうが効果が高い。
セブに住んでいるときには、ダイソーで楕円形のバケツを買ってお湯とハーブ入りの天然塩を入れ、足を浸けることもやっているが、これは風邪のひきはじめというよりも普段からやっている健康法。
足湯自体が体にいいのと、浸透圧の関係で塩を入れておくことによりデトックス効果を発揮して、体の不要物を外に排出するという効果も期待できる。
海外で病院に行ったことも何度かあるが、やはり自力で回復するのが一番安全だし手間もかからないので、このような対策を普段から行なっている。