炭酸水で見る東南アジアの文化の成熟度


セブからバンコクにやってきて驚いたのは、炭酸水が驚くほど安価で売られているということ。

バンコクには初めてやってきたわけではなく、もう十回以上来ていたので、これまで見落としていたのもすごい話だが、基本的に東南アジアにおいては炭酸水というのが高級品に近い扱いになっていて、ペリエとかそれと同等以上のものしか置かれておらず、ざっくりとした目安としては500ミリリットルで300円〜400円ぐらいはすることが多い。

例えばマレーシアのクアラルンプールで見つけたのは400円ぐらいだったし、セブにおいてもだいたい300円ぐらいは払わないと、スーパーでも炭酸水を買うことはできない。

さらに言うと、そもそも炭酸水を置いている店自体が限られているので、見つけること自体が一苦労となる。

今回何故バンコクで改めて炭酸水を探してみようかと思ったかというと、たまたまサムゲタンを食べようと思って入った韓国料理店でなぜかわずか30バーツでソーダ水がメニューの中に記載されていたから。

ちなみにこの金額はコーラやスプライトと同じ金額だった。

レストランで30バーツということは、スーパーやコンビニであればもっと安くで売られている可能性が高い。

スーパーで炭酸水探し

ホテルの近くにあるマックスバリューに行って探してみると、大量のタイ語の文字が飛び込んできてさっぱり意味が分からない。

それでも英語の部分に注意してみると、二つの銘柄が見つかった。

まず一つがシンハでこちらのスパークリングウォーターは325ミリリットルで8バーツ。

日本円にすると30円を少し超えるぐらい。

そしてもうひとつのCHANGだと7.25バーツとほぼ同じ金額になっている。

そこで両方を買って飲み比べてみたのだが、シンハの方がマイルドで、CHANGの方が炭酸がきりっと効いている感じで、私は後者の方が好みだった。

ちなみにこの2社は両方ともビールを出していて、タイの中で大きなシェアを占めている。

そんな飲料メーカーだけに、もしかするとコンビニにも置いてあるのではと思い、一夜明けた今日、ファミリーマートで見てきたところ、シンハはなかったがCHANGのスパークリングウォーターは普通に売っていた。

つまり今までも何度か視界の端には入っていたはずなのに、一度も気付くことがなかったということになる。


タイの成熟度

ここで改めてタイの文化の成熟度を感じたのだが、東南アジアのほとんどの国において炭酸が入っているかどうかを水選びの基準にする人はごく一部で、それだけにコモディティとして大量消費されるだけの一般化がされていない。

そのために高級品扱いになってしまっているが、文化的な成熟度が上がってくれば、水選びにも様々な選択肢があることを当然意識するようになるし、そうなってくればある程度多くの人の支持を得られるものであれば、規模の利益でどんどんコストは下がってくる。

こういった点でもタイがフィリピンやマレーシア、インドネシアといったほかの東南アジア諸国よりも文化的に成熟している一面を垣間見ることができる。

これ以外にも、車で走っているときにどれだけ花が植えられているかということでも、生活の余裕とか文化水準の一端が垣間見える。

マレーシアの一人当たりGDPはタイの倍だが、どう考えてもタイの方が文化的に高いレベルにあると思えるし、それは道を歩いている人々のマナーを見ても同じこと。

マレーシアで過ごしている時と、タイで過ごしているときとでは明らかに気分が違う。

リラックスできるし、イライラすることが少ない。

それはそこで暮らしている人の立ち振る舞いによるところが大きいし、だからこそこの国に惹かれて何度も足を運んでしまう。

私自身は炭酸水がとても好きで、東欧に行ったりヨーロッパに行ったりすると、水といえば炭酸水しか飲まないが、こうしてタイでも安くで入手できることがわかると、ますます足しげくで通うことになりそう。

ただし、あまりに頻繁に入出国をするとなると、イミグレで止められそうなのでそこら辺が悩ましいところ。

先日の入国の際にも、帰りの航空券等を提示するように求められたり質問をされたりすることはなかったので、今のところはまだ大丈夫なようだが、あまり調子に乗らないように頻度を調整していきたい。

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